サンプルロースターのパンチングの有無について

レトロボーイコーヒーは3年目の今年は11月より冬期休業を頂いております。
冬場にお客様をお店に迎え入れるというのは、私が想定していた以上にコストがかかるものであり、苦渋の決断ではありましたが11月から3月いっぱいまではお休みすることにしました。
ただ焙煎とコーヒー豆の販売は、オンラインショップを中心に冬期間もおこなっています。
有難いことに、年末年始の贈り物、ふるさと納税の返礼品をとして多く注文を頂くことができたので、冬も焙煎との格闘はまだまだ続きそうです。
そんな当店のコーヒー豆はサンプルロースターを使って焙煎をしております。
サンプルロースターのドラム部分に穴があるタイプとないタイプがあるのですが、当店では穴のないタイプを使用しています。
今回はその穴の部分(パンチング)についてのちょっとしたお話です。

サンプルロースターについて

サンプルロースター

実は愛用しているサンプルロースターの詳細を知りません。
というのも、自分で購入したわけではなく、コーヒーの修行先の社長に開業時に勉強しろと持たせてもらったものなのです。
かなり古い物だと思っています。

最近だとユニオンのサンプルロースターをプロアマ問わず使っているのをよくみます。
というよりもそこそこの量を焙煎できるサイズのサンプルロースターAmazonなんかで調べると、ユニオン以外出てこないので買い求めやすいってことなんでしょう。
100g~200gぐらいの焙煎量のサイズなら他にも選択肢はあるんですけどね。
私も今のがダメになったらたぶんユニオンのロースターにすると思います。
まあ、こういうのってよほど無理な使い方しない限りはそうそう壊れないはずですが…。

業務用の鋳物のガス台に専用の五徳を乗っけて焙煎しています。
その他にはキッチンタイマー、温度計、室温計、冷却器を使用しています。
あとは、自作の熱を逃がさない為のカバーを焙煎時に被せています。
ずっと火加減は目視でやってきたので今のところ導入予定はありませんが、ガスの微圧計あれば正確なデータが取れると思いますよ。

サンプルロースターのメリット・デメリット

「サンプルロースター」「手回しロースター」「ハンドロースター」などと呼ばれる器具ですが、業務用の大型焙煎機で焙煎する前のテスト用の焙煎器具なんですね。
毎回何キロとコーヒー豆を消費するわけにはいかないので、こういった少量焙煎できる器具で試作をします。
ただ、私の様にこのサンプルロースターで販売用のコーヒー豆を焙煎するお店や個人も少なくはありません。
キロ単位の業務用焙煎機の場合、それに見合うだけの販売量が必要となります。
コーヒー豆は鮮度が大事ですので、小ロットで焙煎したい場合サンプルロースターが扱いやすいのです。
また、設備投資の面でもサンプルロースターはローコストで導入できます。
その代わり焙煎量をはじめ、できることに限りがありますので、どこで折り合いを付けるかが大事になってきますね。

パンチングについて

ドラムにパンチングと呼ばれる穴があるタイプとないタイプがあるのですが、私のは穴なしタイプを使っています。
サンプルロースター自体はそのシンプルな構造故、材質やサイズの違いがあるにしても性能差はそこまで目立たないと思います。
ただし、このパンチングの有無に関しては、どちらのタイプを選ぶかによって焙煎過程や仕上がりの味わいに大きく違いが出ます。
どちらが優れているとかはありませんし、どちらにも一長一短あります。
たかだか穴が有るか無いかの違いなのですが、全く別物だと思ってください。

実はこれ結構大事なことで、ネットサーフィンしてサンプルロースターのハウツーやプロファイルを公開している記事を探しても、どちらのタイプか記載がない場合が多いのです。
穴なしタイプを所持しているのにパンチングタイプのプロファイルを真似てみても正直参考になりません。
私はほぼ独学でしたので、やはりネットの情報も漁ったりしましたが、このことに気付くのが遅かったのでだいぶ遠回りをしました。

パンチングの有無でどんな差があるのか

サンプルロースター

結論から先にいうと、パンチングがないタイプは燻り臭が目立ちます。
馴染みのない方ですと燻り臭のイメージがわかないかもしれませんが、煙っぽさがコーヒーに付着してしまい香りや味わいに大きく影響します。

コーヒー豆は焙煎過程で煙を出すのですが、当然その煙はドラム内に充満します。
業務用焙煎機にはダンパーと呼ばれる排煙の調節ができる装置が付いているのですが、サンプルロースターにはそういった装置は備わっていませんので自然排煙となります。
パンチングがあるタイプは当然、ドラムそのものに穴が空いているので排煙量がないタイプに比べて多くなります。
ですので燻り臭は少なく、クリアな仕上がりになる場合が多いのです。

私の場合、頑張って引っぱっても2ハゼが終わるか終わらないかのあたりで引きあげてしまいます。
燻り臭を恐れてそれ以上深煎りには持っていけないのです。
実際、私は深煎りコーヒーが大好きなんですけどね^^;
(そんな私は人生で一回は大坊さんのコーヒーを飲んでみたいと思っているのです。)

そう聞くと「なーんだ、それならパンチングタイプの方が優秀じゃん」と思うかもしれませんが、排煙量が極端に多いとそれはそれでコーヒー特有の香味も弱く感じるのです。
パンチングがないタイプで造るコーヒーはうまくいけば力強い味わいに仕上がりますよ。

排煙を絞ると燻り臭が出るけど、排煙し過ぎると香味が弱くなる。
矛盾しているように感じるかもしれませんが、うまく折り合いのつくポイントを探すしかないのです。
燻り臭を避けるには自然排煙なので排煙を調整するというより、火力の持っていきかたや、煎り止めのタイミングを考えるのがコツだと思っています。

最後に

サンプルロースター

焙煎に関してはブラックボックス化している部分があるので、ネット上にも確立した情報がないように思えます。
私も色々と参考にはしましたが、最初から最後まで全部合致した焙煎方法はないんですよね。
真似るところは真似て、切り捨てるところは切り捨てて、独自のアイデアも採用して、残ったものを組み合わせてオリジナル焙煎方法へと昇華させました。
そんな私の焙煎方法も万人に合う方法だとも思えないので、ポイントポイントでしか綴れないですし、抽象的な表現も多くなってしまいます。
そう、だからブラックボックス化してしまうのですね…。